50代が4名、40代が3名、30代が1名だ。会社の景気は今一つだが、持ち前の
技術力で同業他社が倒産や廃業で消えていく中にあってしぶとく生き残って
いる。
私が助成金の説明に伺ったのは今から7年前、思えば平成不況のど真ん中
の頂だった。
当時、「継続雇用制度奨励金」という定年延長すると国が応援してくれる制度
があり、高齢者雇用に理解のあった田中社長は制度の内容を即座に理解で
きた。その後、120万円の助成金を5年間にわたり5回受給して合計600万円
資金を得た。融資とは違って、返済のいらない助成金は経営の厳しい中小
企業にとってどれだけ助けになるか計りしれない。
つい最近も「中小企業定年引上げ等奨励金」というやはり定年延長すると受給
できる制度ができて申請をしたのは言うまでもない。これは1回限りだが120万
円の応援を受けた。
助成金は定年延長のものだけではないが、A社は定年延長だけで720万円を
得た。この資金は、繰り返して言うが、融資ではないので返済の必要はない。
事業資金として、会社の経営のために自由に使えるお金である。